屋内の温度を調節できるミストシステム
水が蒸発して気体になる時には、1グラムの水か気化するのにその空間からおよそ600カロリーの熱量を奪います。
この水の気化の原理は、昔から夏場に道路に水を撒いて冷やすなどで使われてきました。
水をミスト状にするとさらに、効率よく蒸発させる事が可能で、 公園の噴水や屋外などのヒートアイランド対策で良く使われています。
そしてこのミストを使った冷却効果を生み出すシステムを、ミストシステムと言い屋外だけでなく屋内での温度調整にも使われてます。
ミストの気化熱冷却効果は、その空間の湿度が低ければ低いほどより効率的に行えます。
屋内の温度を調節できるミストシステムで使用される装置においては、 屋外と違い自然の風の流れがないため、換気システムが重要となります。 換気システムには、換気扇やルーフファンなどの装備を使って空気を循環させて、 湿度が高まった空気を屋外に排出させて湿度を低くコントロールする事で、 ミストによる気化を効率的に行う事が可能となります。
屋内の温度を調節できるミストシステムは、工場施設や農業用ビニールハウスなどの温度調整に使われています。
工場で冷却が必要な理由は、空間に熱がこもりやすく、熱中症になり易いからです。
そういった熱中症対策ではエアコンを使われている事業者も多いですが、 エアコンなどで冷却すると電気代が大きく掛かってしまいます。
そういった節電対策を考えると、ミストシステムを使った冷却装置を導入した方が、 エアコンに比べると大幅に省エネで熱中症対策が出来ます。 工場にシステムを設置する時には、熱は上昇するので屋内の天井部分に装置を設置して、 上から噴霧します。
上に設置する事でより効率よく工場内の熱を下げる事が出来て、 高い位置で気化するので工場の機械や製品が湿気で濡れる心配もなく、
熱中症対策が可能です。 工場と同じように、温度調整が重要な屋内施設に、農業用のハウスがあります。
農業用のビニールハウスにミストシステムを導入すれば、 夏場のハウス内の冷却ができ、乾燥している季節には噴霧する事で湿度管理も可能になります。 ビニールハウスでの設置事例では、霧や水滴を嫌う作物を育てる場合には、より細かいノズルで噴霧することで、 作物に掛からないように冷却する事が出来ます。
また多数のビニールハウスで栽培している人向けに、 24時間タイマーで自動噴霧する装置や、特定温度になったら自動で作動する装置なども付ける事が可能です。